痛みがないため症状の進行に気付きにくいのが歯周病です。
歯を失う原因の約50%が歯周病です。
歯垢(みがき残し)が石灰化したものが、歯周病の原因といわれる歯石です。歯石は歯ブラシでは取り除くことができません。
歯石が歯の表面についたままになってしまうことで、周りの骨を溶かし、歯がグラグラになってしまいます。
そのまま放置すると、自然と歯が抜け落ちてしまうことになります。
歯周病は歯を支えている組織に炎症が起こる歯肉の病気で、成人の80%がかかっているといわれています。
歯肉だけが炎症を起こしている状態を歯肉炎、歯槽骨まで破壊された状態を歯周炎と呼びます。
歯周病で気をつけなければいけない点は、初期の段階では目立った自覚症状がほとんどない、ということです。
歯肉炎の段階で治療すれば悪化することはありません。
悪化して歯周炎になって初めて歯医者を受診するケースが多いのが現状です。
歯周病の原因菌を調べてみると罹患した患者の歯垢の中に下記の3種が約90%の割合で存在することが分かっています。
Porphyromonas gingivalis(P.ジンジバリス)
Treponema denticola(T.ジンティコーラ)
Tannerella forsythia(T.フォーサイス)
歯周病は、上記細菌の一種、あるいは複数種がその発症の原因のひとつになっています。
歯周病が進んでくると歯肉が退縮したり、歯が動揺(ぐらぐら)したり、痛くてうまく噛めなくなったりします。放置しておくと歯が抜け落ちてしまいます。
更に、歯周病原菌が血液中に入ると下記のような症状を引き起こします。
■血管の炎症による動脈硬化
■心臓内膜の炎症
■脳卒中等の脳血管疾患
■早産や低体重児を出産する可能性が高くなる
歯周病は口の中だけにとどまらず、全身の健康に大きな影響を及ぼす病気です。
歯周病は予防と早期発見が非常に大事です。毎日の自己管理と歯科医院での定期健診やケアで週病を予防することができます。
歯周病の予防は、基本的には毎日のブラッシングによるプラークコントロールが中心になります。ただし、ただブラッシングを行うだけでは、きちんと磨くことができているのかはわかりません。また、歯石がついてしまった状態では、どんなにブラッシングをしても歯周病は治りません。注意が必要です。
歯周病原菌の存在がわかっても専門家によるプロフェッショナルケアで定期的に処置し、継続して健康管理をすれば発症や進行を防ぐことができます。
基本的に歯周病の進行で失われた骨や歯ぐきは回復しません。
しかも、歯周病により失われた骨も歯ぐきもケースによっては回復が可能です。
また歯の組織を回復させる特殊な再生用の薬品などもあります。場合によっては、歯の周りの骨を作ることもできます。(保険適用外)
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